そこで、ふたりのかみはしかたなく、阿弥陀如来(あみだにょらい)様というほけさまに、ちゅうさいをたのむことになった。にょらいさまもたいへんこまり、 「それは、こまったことだ。うん、それでは、水は正直だからみずで高さを決めよう。わしはおまえたちのあたまからあたまへ、といをかけて、みずをながしこもう。みずはたかいほうからひくいほうへ流れるからな。」富士山の女神も八ヶ岳の男神もしょうちした。 如来様は苦心のすえやっと八ヶ岳の頂上から富士山の頂上にといをかけた。やがて、そのといに水を流し込むとなんと水は富士山の方へながれていった。 「もうあらそいはするな、女神おまえのほうが低い。」と如来様にいいわたされ富士山のまけときまった。 |